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第4話 ささやかな抵抗

ผู้เขียน: 甘梨鈴
last update ปรับปรุงล่าสุด: 2025-06-02 18:13:55

 レオナールは苛立った仕草で杯を煽った。

「オレほど不幸な男は、大陸中を探しても他にいない! そうだろ?」

「ええ。誠に痛ましいことです」

 従者は悲しむような声で同意し、レオナールに囁いた。

「レオナール様の御名を傷つけた者に、罰を与えるべきでは?」

「罰?」

「はい。アレはレオナール様の所有物です。レオナール様がどのように扱おうと構わぬ玩具ではありませんか」

 従者は下卑た笑みを浮かべ、エマを見下ろした。

 それに気を良くしたのか、レオナールが唇を歪める。

「そうだな。平民の分際でオレを笑い者にした罰は、受けてもらうぞ」

「ひッ……」

 嫌らしく笑うレオナールに、エマは肩を震わせた。

 鎮静剤も与えられず、悶え苦しんでいるのに、さらに苦痛を与えようというのだ。

 危険を察したエマは、逃げようとベッドの上をずり上がる。

 だが、エマにできる抵抗など、ささやかなものだ。

「貴様がどれほど卑しい存在か、分からせてやる」

 レオナールの合図に、従者がベッドに近づく。

「ゃッ、こ、こないで……っ」

 従者は顔色一つ変えず、怯えるエマからシーツを剥ぎ取った。

「ァァッ! ゃッ……はぁぁっ」

 隠れていた下半身が、男達の前に晒される。

 半勃ちの雄からは蜜があふれ、股間はドロドロに濡れている。

 エマは必死で夜着の裾を引っ張って隠そうとしたが、レオナールの叱責が飛んだ。

「その醜い体を、自分でもよく見て覚えておけ」

「殿下が、汚らわしいオメガを見物して下さると言うのだ。もっと足を開いてお見せしろ」

「あぁぁっ!」

 従者は乱暴な手つきでエマの足首を掴み、大きく開かせた。

「ひゃぁッ、ッ、ぁぁ……!」

 レオナールに向かって、股間を晒す形になり、エマは羞恥で顔を背ける。

 いくら発情しているとはいえ、軽蔑してくる相手に淫らな姿を晒すなんて、耐えがたい屈辱だった。

「はぁんっ、ぁっ……ァァッ」

 腕で顔を覆いながら、唇を噛みしめる。

 レオナールは杯を揺らしながら、ゆったりと椅子にもたれかかり、わざとらしく嘲笑した。

「見ろ、この下劣な盛(さか)り具合を」

「ええ。男と見れば、すぐ勃起してよだれを垂らす。さすが平民は違います」

「ハハッ。お前の言うとおりだな。穴はどうだ?」

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